いくつかの日本語センターで「特定技能」についての取組みをヒアリングしているのですが、ベトナム側は存在は知っていても詳しい情報は行き届いていないようで、現状ではチャンスとも危機だとも思っていない様子でした。
現状、労働者を受け入れる在留資格として「技能実習」がある。けれど、これは本来の制度主旨とは違う使わ方をしていて、様々な問題も見つかっている。そこで新たな在留資格「特定技能」が生まれようとしているのだから、ふつうに考えれば技能実習生制度より雇用主・被雇用者にとってより良いものが誕生するはずであり、技能実習は本来の主旨に則った使われ方の需要が増えない限りは減少するはずです。
さらに特定技能は法的に「送出機関」を必須としていない。
そうなると、送出機関の経営者としてはかなりの危機感を抱いてもおかしくないはずですが、慣れ親しんだものを変える気はないようで、「よい人材を供給するので実習生の受け入れ企業を紹介してほしい」「エンジニアを育成するために大学と連携することにした」「留学生にアルバイト先を紹介するビジネスを始める」と旧態依然のビジネスモデル強化を誇らしげに語るばかりでした。